著作権のないデザインだからこそ抱えている問題点
一般的にはあまり知られていませんが、デザインに対しては「著作権」は生じません（商標権は存在します）。その意味では、デザインという分野は、他の芸術分野と大きく異なる性質を持っています。現代の芸術の世界はおおむね個人の個性・独創性に基づく「自己表現」の概念がその作品の生み出す価値に大きく関わっていますが、デザインカテゴリーの場合は、その性質に一定のブレーキが掛けられているといってよいでしょう。
不適切な日本語訳に満ち溢れたデザイン（design）という言葉
不適切な日本語訳に満ち溢れたデザイン（design）という言葉
不思議なことに、「デザイン（design）」という言葉の訳語として、適切なものは日本語の辞書の中には存在しません。辞書を調べると、「図案・下絵・素描・設計図・模様・ひな型・計画・目的・意図」などの用語が並びますが、これらは「デザイン」という言葉が表す内容の一部を意味しているものの、全体を包括して捉えられる言葉とはなっていません。
アニメーションの原点とコマ撮りアニメ
アニメーションの原点とコマ撮りアニメ
アニメーションの本質的な表現方法は、複数の絵を重ね合わせることです。人間の目は、約1秒間に30枚程度のコマ数を処理できると言われています（これを一般的にフレームレートと呼びます）。この原則を活用して、1秒間内に30枚以上の少しずつ変化する絵を配置し、それを連続的に表示すれば、私たちの目には「動き」が生じるというのがアニメーションの仕組みです
人体模倣プロセスとしてのインターフェース
人体模倣プロセスとしてのインターフェース
人間は五感を通じて周囲の世界と交流し、それぞれの受容器官が役割を果たしています。視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感は、私たちが日常の知覚と感じる世界を形成しています。
アートの原点に回帰した表現手法であるインスタレーション
アートの原点に回帰した表現手法であるインスタレーション
インスタレーションは、比較的新しいアートの表現形態とされています。しかし、歴史を遡ると、元々のアートは空間や環境、建築物と融合していました。ラスコーの壁画や教会美術など、古代のアートはその周囲のコンテクストと密接に関わり、空間全体を美の表現に活かしていました。
ドローンのライトパフォーマンスと伝統的な花火の持つ価値
ドローンのライトパフォーマンスと伝統的な花火の持つ価値
2023年現在、現代の技術の進化により、ドローンを用いた空中でのライトパフォーマンスが自由度の高い造形を実現しています。この革新的な技術によって、従来の花火にはない繊細で精巧なデザインが実現され、クリエイターたちはより複雑な形や美しいパターンを実現することができます。
【書籍】水木しげるのラバウル戦記
日本の妖怪研究に大きな影響力を残した、水木しげる氏の戦争体験ドキュメンタリー。水木しげるという強烈な個性が悲惨なはずの戦争体験ですら、全く別の捉え方で感じ取り、現地の人たちとの温かい交流という大きな価値をもたらしたことが見て取れます。
どのような環境下にあっても、自分自身の捉え方で大きく世界は変わっていく。この戦争ドキュメンタリーは、水木しげる氏のそんな大きな人間力を我々に残し、伝え感じさせてくれる名著です。
【書籍】陰陽道の本―日本史の闇を貫く秘儀・占術の系譜
陰陽道の本―日本史の闇を貫く秘儀・占術の系譜 (NEW SIGHT MOOK Books Esoterica 6)
日本古来の様々な文化に根ざした中国由来の思想、陰陽道をわかりやすく解説した書籍。我々日本人なら誰でも知っているような当たり前の言葉が陰陽道に由来するということがよく理解できる書籍です。
写真や図版なども多く掲載されているので、複雑で難解な内容を簡単に理解することができます。「陰陽道・陰陽五行」の入門書として最適な内容なので、まずはこの本から入って少しずつ内容の深い難しい書籍に取り組むと良いでしょう。